通風

現在、国内の痛風の人は約30~50万、尿酸値が高い「無症候性高尿酸血症(痛風予備群)」の人は約 500万と言われています。
痛風は、血液中の尿酸の濃度「尿酸値」が高い状態が続くのが特徴です。
「高尿酸血症(痛風予備群)」は、自覚症状はありませんが、治療せずにいると、痛風発作やさまざまな合併症が発症・進行します。
主な合併症に、「腎臓障害」「尿路結石」「動脈硬化」などがあり、糖尿病との関係では、とくに「動脈硬化」が問題となります。
高尿酸血症は、遺伝的な体質があり、それにさまざまな生活習慣が加わることで発病します。
その生活習慣とは、過食・アルコール・運動不足・肥満・精神的ストレスなどです。
つまり、これらは糖尿病を招く習慣とほぼ同じ内容で、実際、糖尿病の人は尿酸値が高い人が多く、高尿酸血症の人は糖尿病や予備群になりやすいのです。
逆にいえば、高尿酸血症を治療することは、糖尿病の予防・治療につながり、糖尿病の食事・運動療法は、尿酸値にも良い影響があります。
糖尿病と高尿酸血症の人に共通していることは、肥満している人が多いので、治療はまず減量することから始めます。
その人の体格や消費活動量にあったカロリーで、バランスよく栄養をとります。
減量を急いで極端にカロリーを減らしすぎると、エネルギー源として脂肪が利用され、ケトン体が発生します(ケトーシス)。
血液中のケトン体濃度が高くなると尿酸は排泄されにくくなり、細胞が壊れてしまうと核酸からプリン体が放出されて、尿酸値が上がります。
ですから、カロリー調整に加えて、水分をたくさんとり、野菜類を多く食べて、きつすぎない運動を継続するなどして、積極的に尿酸値を下げましょう。
痛風はなくても尿酸値が9mg/dL以上なら、痛風と合併症予防のために薬物治療を行います。
尿酸コントロールの目標は、「6mg/dL以下」が目安で、理想は「4.6~6.6mg/dL」です。
痛風の場合、痛風だけという人はわずか4%で、さまざまな生活習慣病の併発が多く、動脈硬化も共有しています。
最近、生活習慣病の発病には、インスリンが作用しにくくなる「インスリン抵抗性」が関係していることがわかってきました。
同様に高尿酸血症の発病にも、インスリン抵抗性が関わっている可能性があるということです。
そしてそのインスリン抵抗性を生む大きな要因が、「遺伝的要素」と「生活習慣」といえます。
生活習慣は自分次第で改善できることですので、尿酸値が高いといわれた人は、血圧や血清脂質・血糖値の適切なコントロールを継続していきましょう。
そして、痛風や他の合併症に気をつけ、動脈硬化の予防に努めるようにしましょう。