運動療法1

「運動療法」は、「食事療法」「薬物療法」と並んで、糖尿病治療の有力手段です。

とくに、2型糖尿病で血糖コントロールが安定している人の場合は、食事療法とともに行うと、さまざまな症状が改善されます。

また、動脈硬化の予防や老化防止にも効果があることが、実証されています。

しかし、合併症がある時には病状を悪化させることもあるので、何が効果的なのかを理解し、適度な運動で快適な毎日を過ごしましょう。

では、どんな効果が得られるのでしょうか?

「血糖を下げる」…運動時のエネルギー源として血中のブドウ糖を消費するため、血糖が下がり、それが翌日まで持続します。

また、継続すると、筋肉や脂肪などの組織細胞のエネルギー変換能力が高まるので、すい臓の負担が軽くなります。

「体重を減らす」…運動時のエネルギー源として脂肪も使うので、継続すれば体重を減らすことができます。

また、中性脂質や動脈硬化の原因の悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールが増えます。

他にも、「血液の循環をよくし、血圧を下げる」「心臓や肺の働きを強化する」「足腰などの筋力を強くして、老化を予防する」「ストレス解消など、気分転換になる」「体力がついて動きが楽になるので、日常生活が快適で過ごしやすくなる」などがあります。

どんな種類の運動が効果的かというと、ジョギング・ウォーキング・サイクリング・水泳などの有酸素運動がオススメです。

その中でも、手軽で道具なしで誰でもできる運動「速歩」「散歩」「自転車」「ジョギング」「水泳」などに人気があります。

なお、運動の前後は、必ず、準備体操・整理体操も忘れずにしてください。

そして、ジョギングなどの中程度の運動を、1日に15~60分程度、食後1~2時間以内、週3~5回というのがベストです。

毎日続ける必要はありませんが、1日おきでも継続し、長く続けることが大事です。

また、運動を始めたら、最低20分くらいは続けると効果があります。

これは、運動を始めて、15分を境に、エネルギー消費が、血糖中心から脂肪中心へと移行して脂肪が燃焼し始めるからです。

そして、効果があったかどうかの判断は、自覚症状とメディカルチェックの両方で見ます。

自覚症状で、体調がよくなったと感じたときは、血糖や体重などにも何かよい変化が出ているはずです。
逆に疲労感や痛みがあった場合は、不適切な部分があるようなので、運動の中身を再検討したほうがよいでしょう。
月に1度は、主治医のメディカルチェックを受け、運動のやり過ぎや、病気を悪化させたりすることがないようにアドバイスを受けましょう。